舌磨きをする適切な頻度は?やり過ぎると口臭悪化にも

舌
 舌磨きをする人は見た目が気になっていたり、口臭が気になる人が大半だと思います。口臭の原因の80~90%が口の中にあり、その中でも舌に原因がある割合がかなりあります。それで特に口臭が気になる人は舌磨きをしているわけです。

 でも舌って表面で味覚を司る組織なので非常にデリケートなのです。だからあまりにも磨きすぎたり、力を入れすぎると傷つけてしまい、返って口臭が強くなるというデメリットもあるのです。それで舌磨きの頻度や回数、方法などに悩んでいるという人が多いのです。

 ただ、明らかに舌磨きのやり方自体が間違っているという人もいて、それで口臭が悪化したとか、舌の感覚がおかしくなったという事例が結構あるので、舌磨きをする場合は十分に気を付けて下さい。特にこれから舌磨きを始めようとする人は、まずは十分に知識を学んでからした方が無難だと思いますよ。

 舌磨きを強くしたり、何度も何度もしたり、適度な頻度を超えてする人の多くは、普通の舌の状態をわかっていない、知らないという人がほとんどだと思います。よくありがちなのが、舌の表面はピンクで白い箇所は全くないという思い込み。おそらく自分の中のイメージでは、「そんな舌が普通の良い状態なのだ!」という固定観念があるのでしょう。

 実際の健康で普通の状態の舌の表面はうっすらと白いのです。この「うっすら」というのがポイントで白くなった部分と勘違いしやすいんですね。明らかに付いた白いものは舌苔と呼ばれるもので、これが口臭の原因となっているわけです。だから白い部分は全部落とそうとして強く頻繁に何度も何度も磨く人がいるのです。

 でも実際はうっすらと白い状態が舌苔が取れた状態なのに、それでもゴシゴシ磨くわけですから舌に異常が出てきてもおかしくはありませんよね。では舌磨きをする頻度や1度にする回数はどのくらいなのでしょうか?

 舌磨きの頻度は一日に1回です。それくらい舌というのはデリケートなのです。舌の表面には食べカスや細菌がいるので、ちょっとした傷でも中々治ってくれず口内炎とかになってしまい、それも治りにくいという状態になります。しかも舌が傷つきすぎてヒリヒリと痛みを伴うこともあります。また味覚を感知する細胞が表面の浅いところにあるので、ここを傷つけると味覚がしないなど重症になる場合もあります。

 そんなことにならないためにも舌磨きの頻度は1日に1回です。また1度に磨く回数は最大2~3回までです。磨く回数とは、舌を磨くときに上から下へブラシを滑らすのですが、その回数が2~3回までということです。

 たったこれだけ?と思うかもしれませんが、上記のようにならないためにもこの回数は厳守した方が良いです。そうしなかった人たちがネットでは舌に異常が出てきて後悔しているという書き込みを良く見かけますから。無理に舌磨きをしていると必ず異常が出てきます。一刻も早く口臭を・・・という気落ちは痛いほどわかりますが、先にも書いたように舌を傷つけると異常が出てきたり、口臭自体が酷くなりして舌磨きをした意味すらなくなりますから。

 では舌を傷つけないように磨くにはどういったやり方が良いのでしょうか?詳しいやり方は別のページに書いてますのでそちらを参考にしてください。ここでは基本的なことを書いていきますね。

 まず使用するのは歯ブラシではありません。舌もブラシで磨くのですが、舌専用の舌ブラシというものがあります。形も歯ブラシとは違っていて、毛の方さも非常に柔らかく作ってあります。
舌ブラシ
 これで舌の奥の方から手前の方へスライドさせて磨きます。このとき強く押さえつけないようにします。強く押さえつけると舌が傷つくので軽く・・・です。また舌の奥の方は人によっては「おえっ!」とえずく箇所があると思うので、その辺りのところは本人判断になります。えずくのを我慢してするのか、そこはやめておくか?ですね。

 舌の奥の方は別のやり方があり、その方法は別のページに書いています。ちなみに私の場合はうがい薬でうがいをしています。やっぱりえずくのを我慢して・・・というのはダメみたいですから。

 この舌磨きの時のえずきはうがいする方法の他にも、舌を思いっきり口から出して磨くとえずき難くなるそうです。また歯科で舌の掃除をしてくれるところもあるので、聞いてみては如何でしょうか?

また口臭が気になっているなら「舌の奥の方はえずくから何もしない」という選択肢はしない方がよろしいかと思います。というのも舌の奥のさらに奥には扁桃がありますよね。実は下の奥の方の不快感や臭いはこの扁桃が原因という場合が多いのです。ただし舌の奥を指で触って匂いを嗅いでも臭くなければ、磨く必要はないでしょう。

 また舌磨きをするタイミングですが、朝の食後の歯磨きをした後にするにするのが一般的です。ただ舌の白い部分が気になる人は毎食後に歯磨きと舌磨きをしたがるんですよね。歯磨きは出来れば毎食後にした方が良いのですが、舌磨きは上でも書いたように一日に一回なので朝するようにします。

 でも舌磨きは何故朝にするのでしょうか?別に昼でも夜でも良いんじゃない?と思いますよね。人は起きている時は唾液が出て口内を綺麗にしてくれたり、細菌が繁殖するのを抑制してくれます。でも夜になって寝ている時は、唾液の分泌が抑制され少なくなるので、舌苔がつきやすくなるのです。

 つまり起きている状態の時よりも寝ている時が舌苔が付きやすいというわけです。それで寝ている時に付いた舌苔を除去するためにも朝にする方が良いというわけです。ただ、朝起きてからご飯を食べる前に歯を磨く人もいると思います。でも舌磨きはあくまでも食後ということを忘れないで下さいね。

【まとめ】

 口臭の原因が口の中にある場合は、歯周病や歯槽膿漏など明らかに原因となるものがない場合は、舌苔が口臭の原因となっていることが多いようです。また舌苔を除去する手段として舌磨きがあるので、口臭が気になっている人で舌苔が付いているなら、やった方が良いですよ。

 ただ舌は非常にデリケートなので、磨き過ぎやゴリゴリ力づくで絶対にやってはいけません。頻繁にそういうことをしていると舌を傷つけ、口内炎なったり味覚障害になることもあるのです。さらには口臭改善でやっているのにやりすぎで舌に異常が出て口臭が強くなってしまうという事もあります。

 ですから、どんなに口臭や舌苔が気になっても舌磨きは一日に朝食後の歯磨きの後に一回だけにして下さいね。舌磨きのやり方は専用の舌ブラシを使って、舌の奥から先まで軽くなで下ろす感じで軽く2~3回です。これ以上は舌を傷つけるので絶対にしてはいけません。

 ただこれくらいでも舌に異常や違和感が出ることもあるので、そういうときは舌磨きをやめるようにしましょう。どうしても舌磨きをしたいというなら、歯科でやっているところもあるのでそういう歯科へ行ってみるという方法もありますよ。

 口臭が気になっている人にとっては舌苔を除去する舌磨きは頻繁にしたい気持ちになりますが、反って口臭が酷くなったら身も蓋もないので十分に注意して口臭ケアに努めて下さい。

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