寝起きの時は、口臭が気になりますよね。アルコールも飲んでいないし、にんにくなどの匂いが強い食べ物を食べてもいないのに朝、寝起きの時は口臭がしますが理由は何なのでしょうか。
寝起きのときは不思議なことにいつも口臭がします。私だけでなく家族など周囲の人もです。自分だけでなく他の人もするのだから、どこかに理由があるはずですよね。実は寝起きの口臭は生理的口臭といって、誰にでも起こるものなのです。もちろん匂いは個人差がありますが、誰にでもあるものなのです。
この寝起きの口臭は寝ている時に口の中が乾燥することで発生します。特に寝ている時に口呼吸の人は口臭が強く、いびきもかきやすいです。ネットでは口を閉じているのに口臭が発生するのは何故?という書き込みがありますが、口を閉じているからといって口の中が乾燥しないというわけではありません。
起きている時に比べて寝ている時は唾液の分泌量が低下します。そのため口の中が渇きやすくなるようです。また起きているときは鼻呼吸をしている人でも寝ている時は、知らず知らずの内に口呼吸をしている時がある人がいるそうです。そういう場合は、口呼吸はしていないのに何故?となりますよね。
したがって、生理的に起こるものなので発生しないようにどうにかしようとしても、どうにもなりません。寝起きの口臭をどうにかしたいなら、大事なのは寝ている時はできるだけ口呼吸をしないようにすること、寝起きにケアをすることです。まずは寝ている時に口呼吸をしないことについてみていきましょう。
起きているときも口呼吸の人は寝ている時に鼻呼吸にしようとしても結構きついと思います。ですが、口呼吸を治さないことには、色んな弊害があるので自分ペースで良いので継続して取り組む必要があります。主な弊害は以下の5つがあります。
1.口臭の原因になる
2.いびきをかきやすい
3.睡眠時無呼吸症候群になりやすい
4.喉が炎症しやすい
5.良い睡眠ができない
1は口の中が乾燥するのでより口臭が発生しやすくなります。口内が乾燥することで細菌が繁殖するためですね。また口内が乾燥するので舌苔も付くし虫歯や歯周病が悪化して口臭が発生しやすくなります。
2は口を開けて寝るので、舌が喉の方へ行き気道を狭くするので、いびきが発生しやすくなります。またいびきをかいた様態で寝ても疲れは取れないそうです。つまりストレスが溜まってくるということです。それで色んな病気になったり、ストレスでさらに口臭が酷くなったりもします。
3は2と非常に関係するのですが、寝ているとき口呼吸していると気道が狭くなるというのは2で説明した通りです。でもそれ以上に狭くなると数秒~十数秒呼吸が止まってしまうことがあります。これが睡眠時無呼吸症候群。
このまま放っておくと不整脈などの心臓疾患にまでなることがあるようで、非常に怖いものなのです。ちなみに睡眠時無呼吸症候群の原因には気道が狭くなることの他に中枢神経によるものもあるようですが、こちらは全体の数%なのでほとんどの人は気道が狭くなることが原因のようです。
睡眠時無呼吸症候群は肥満の人ほどなりやすいので、肥満解消は急務かもしれませんよ。私ももれなく睡眠時無呼吸症候群なのですが、無呼吸時に寝ているけど意識があるときがあるので何だか変な感覚なんですよね。もしかしたら、中枢神経性もあるのかも?
4は外気が直接気道を通るから細菌、ウィルス、塵や埃で喉を傷めることで起こります。普通は鼻呼吸で外気を鼻腔の粘膜に触れさせることでこれらをある程度取り除き空気を湿らせて喉へ送るので喉に優しいのです。したがって口呼吸していると喉の炎症だけでなく扁桃腺も荒れるので口臭になりやすくなるというわけです。
5は2のいびきとも関係するのですが、良い睡眠になりません。いびきについては上に書いたとおりです。睡眠時に口呼吸していると口の中が思っている以上に非常に渇きます。これは私の経験ですが、口の中や舌、喉が痛みを感じる程に渇くのです。それが原因でちょくちょく目を覚まし、ぐっすり眠れないというか寝たりないような感じになり疲れが取れてないと感じるのです。
二度寝をした時は眠いし体が非常にだるいと感じる時があると思いますが、それをもう少しきつくした感じです。私の場合は疲れが取れていないと感じることが多く、寝起きはしばらく動くこともできないような状態になります。
また上には挙げてませんが、口呼吸することで免疫力が低下しやすくなるという弊害もあるようです。鼻の空洞(鼻腔)内には粘膜があります。これが外から入ってきた空気の中に含まれる細菌やウィルス、塵(ちり)を絡め取ってくれます。つまり外気をある程度クリーンな状態にして体内へ取り込むと言うわけです。
それが普通の呼吸なのですが、鼻というフィルタを通さない口呼吸をするということは外気の中に含まれる有害なものを直接体内へ取り込むことになるので、体が不調になり免疫力が落ちるのも頷けますよね。
ここまで寝起きに口臭がする理由や寝ている時に口呼吸すると弊害があることなどについて書いていましたが、如何ですか?寝起きの口臭は生理的口臭なので発生を止めることはできませんが、どうにかしたいですよね。では、寝起きの口臭のケアはどうすれば良いのでしょうか?
寝起きの口臭のケアは起きた時に発生している口臭の原因をどうにかすることが必要になります。つまり口内が乾燥して細菌が繁殖しているので、乾燥と繁殖した細菌を取り除く事で解決出来ます。
その方法で一番確実なのは歯磨きですが、朝食を食べますよね。すると起きて歯磨き、朝食後にまた歯磨きをすることになります。ネットでは朝の歯磨きのタイミングとして「朝食前にして、その後に軽く」というような書き込みよく見かけますが、私は2度歯磨きをするなら、軽くするのは朝食後だと思いますよ。だって食べカスを綺麗に取らないと虫歯や口臭の原因になりますから。
しかも朝に2回も歯磨きだなんて、かなり面倒ですよね。だから寝起きの口臭ケアはうがいをして、唾液を十分に出してください。唾液の分泌を促す舌の体操をするのも良いでしょう。
また水を飲むことも忘れずにやってください。寝ている時に体内の水分が減ってますし、口の中も渇いているのでうがいの後には水分を摂るということも必要です。それで朝食後はしっかりと歯磨きをして口内を綺麗にれば大丈夫です。正しい歯磨きの仕方については「口臭のための歯磨きの仕方。歯並びが悪い人でもスッキリ」を参考にしてみてください。
【まとめ】
寝起きの口臭は生理的口臭とも言い、治すことはできません。臭いの強さの差はありますが、誰にでもあるものなのでやっきになってどうにかしないといけないという風に悩む必要はありません。
寝起きに口臭がある理由は、寝ている時に口の中が乾燥することで細菌が繁殖するからです。寝ているときの口内の乾燥は口呼吸をしていない時でも起こります。その理由は就寝中は唾液の分泌量が減るからです。
口呼吸で寝ると口内が乾燥して口臭が発生することはもちろんですが、他にも様々な弊害があり病気につながるものもあります。寝ているときに口呼吸になっていることで一番つらいのが、良い睡眠ができず疲れが取れないことです。疲れが溜まってくるとストレスになり、それが原因で病気や口臭が発生するようになります。
寝起きの口臭は生理的に誰にでも起こるものなので治すことはできませんがケアはできます。その方法がうがい。寝起きにうがいすることで口の中の汚れを洗い流し乾燥した口内に潤いをもたらし、さらに水分を摂ることで体内への水分補給をすることで乾燥対策をします。また舌の体操をすることで口内の乾燥や細菌の繁殖、口臭を抑制できます。
寝起きの口臭は誰にでも起こることなので、気にしないことが最大の予防対策なのです。寝起きの口臭のような生理的口臭を気にしてストレスを溜めると、それが原因で別の口臭がするようになり原因がわからなくなって悩むような最悪の事態になってしまうので十分に注意して下さい。
一番の対策は、全く気にしないことなのかもしれませんね。そういう意味では、アレコレ悩むよりも自分の好きなことや趣味に没頭するのが建設的ですよね。